■記号は、問=問い合わせ IP=IP電話 FAX=ファクス 特集 〜まちの魅力をまるごと届けよう〜 まるごと東近江   鈴鹿山脈から琵琶湖まで続く自然豊かな東近江市は、百済寺、永源寺の古刹をはじめ有形無形の歴史的な資源や文化に恵まれ、近江牛や近江米、政所茶などに代表される農産物や日本酒などおいしいものもたくさんあります。   また、近江商人、ガリ版、木地師発祥の地として、商いとものづくりの精神は現代まで受け継がれ、工芸品のほか電気機器やIT関連の最先端技術までさまざまなものづくりが行われています。  「まるごと東近江」は、こうした素晴らしい資源がある東近江市に、市民が誇りを持ち、住みたいと思えるまち、住み続けたいと思うまちをつくりたい、という思いから市民と行政が協働することで、本市の知名度向上などの取組を進めようと提案された事業です。  今年1月に実行委員会を立ち上げ、まずは11月に東京都内でイベントを開催し、東近江市の魅力をまるごと発信しようと取り組んでいます。 ■TOPIC まるごと東近江の3つの柱  ・市内事業者の後継者を探す ハッピーリタイアメント支援事業部会   11月9日、10日東京駅前で相談会を開催!  ・まちの魅力を全国に広める ものづくり展部会 11月9日〜12日東京・日本橋でイベントを開催!  ・まちの魅力を市民に伝える ローカルアイデンティティ部会   市内の子どもたちに向けた取組を検討中。   東近江市観光協会、八日市商工会議所、東近江市商工会、東近江市工業会、JAグリーン近江、東近江青年会議所の代表者などが集まり、   市民と行政が協働して事業に取り組みます。  ■新近江商人を探し出そう ハッピーリタイヤメント支援事業  市内には地域に活力を与えていただいている事業所が多くあります。しかし、そのような事業所でも、後継者問題で将来に不安を抱える経営者も少なくありません。全国的にみても、経営は黒字であるにも関わらず、後継者がいないために廃業を余儀なくされる事業所があることが問題になっています。 中小企業庁の「2017年版中小企業白書」によると、滋賀県の中小企業の廃業率(平成27年度)は4.9パーセントと全国で最も高いという結果がでています。  「廃業」というと暗いイメージを持ってしまいがちですが、黒字で廃業ができるのは負債がないと言い換えることもできます。 この部会では「黒字廃業=豊かである」と発想を転換し、廃業のイメージを変えていき、まちのにぎわいを支えている中小企業の黒字廃業が減少するように、事業者が培ってきた技術や知識、人脈を引き継いで、さらには、別の知識や技術を重ねることで新しいものを生み出せるかもしれない後継者「新近江商人」の育成を支援していきます。  そこで、「まるごと東近江」のメイン企画として、東近江市のものづくりを支える中小企業の黒字廃業をテーマに、廃業を考えている市内の経営者と、その事業を承継したい人との事業承継個別相談会を、11月に東京駅前で開催します。  また、この事業では事業承継支援の制度化も併せて進めていきます。  東京での事業承継個別相談会に参加します!  「ずっと続けてほしい」という声が励みになります   有限会社ヤマサン 代表取締役 奥山進さん(五個荘小幡町)   「日本の鷹の爪(唐辛子)は味がおいしくてすばらしいものです」と唐辛子をこよなく愛する奥山さん。   以前口にした「ゆずこしょう」に興味をもち、作ってみたいという思いから、会社勤めをしながら唐辛子作りを始めました。   定年退職を機に、「農業で生きていこう」と決心し、無農薬にこだわった唐辛子を種から育て、ゆずこしょう、一味唐辛子などに加工し、販売まで行う会社を立ち上げました。   奥山さんが作るこだわりの商品は、口コミなどで広まり、今では取引先が東京を中心に各地に広がっています。  「お客さんからずっと唐辛子作りを続けてほしいと言われ、皆さんに喜んでもらえることが何よりうれしいです」と奥山さん。  「一から作り上げた数々の商品が、これからも全国に届けられるよう、後継者を育成することもしっかりと考えながら、『ほかにはないもの』を作っていきたい」と話す奥山さんの挑戦は続きます。 ■まちの魅力を広めよう ものづくり展  「まるごと東近江」のものづくり展部会では、ものづくりに関わる「ひと」や「物語」を紹介する「ものづくり展」を、11月に東京・日本橋の「ここ滋賀」で開催します。  そのひとつとして、東近江市産の近江牛と野菜を使用した「すき焼き」を堪能できる期間限定のレストランを開きます。  この部会の実行委員を務める畜産農家の田井中龍史さん(大中町)は、「東近江市にはいいところがたくさんあります。  まずは、市の魅力がつまったこのイベントを成功させること。そして、開催して終わりにするのではなく、このイベントがきっかけとなり、次へつながるようにしたい」と取組への思いを話します。 ■暮らす人がまちの魅力を知ろう  市の魅力を外に向けて発信するためには、まず、そこに暮らす人たちが、自分たちのまちを知り、好きになることが大切です。  太郎坊・阿賀神社には勝運を授かろうとオリンピック選手などが多く参拝していることや、安土城跡の山の稜線から北東側は東近江市であることなど、あまり知られていない市の魅力が沢山あります。  今年3月には、観光協会で市民向け観光ツアーが開催されるなど、市民の皆さんに身近にある名所・旧跡を知ってもらう取組も始まっています。  ローカルアイデンティティ部会では、次代を担う子どもたちを中心に、まちのさまざまな魅力に触れ、学べる機会を提供して、自分たちのまちを愛し、未来を考えられる人材を育成する仕組み作りを進めています。 ■まちのよさ、まちの魅力に 共通した意識が持てるように  まるごと東近江実行委員会 会長 藤野滋さん   東近江市が誕生して13年。その後、生まれた子どもたちは、もう中学生になります。しかし、いまだに「東近江市」より旧の市町名のほうが市民のあいだでも親近感が高いように感じられます。   合併してひとつになった東近江市を、まるごと自分たちの「市」として自慢できるようにしたい。特に合併後に生まれ、このまちで育っていく子どもたちのためにも、ひとつになった市の魅力を市民の皆さんが共通認識できるようになればという思いから、「まるごと東近江実行委員会」が立ち上がりました。  「まるごと東近江」を通して、市外の人から見た東近江市を知る機会ができ、市としてするべきことは何なのかも分かってくると思います。  10年後、20年後に「東近江市と言えばこれだ!」と市民が答えられるような共通したアイデンティティを持ち、生まれたこと、住んでいること、移住したことを誇りに思えるような市になればと思っています。 ■東京で11月にイベント開催  市の魅力を全国へ向けて発信します。  東京近郊に家族や親せき、知り合いがいらっしゃいましたらぜひお伝えください。  ・あとつぎさんを募集!!事業承継個別相談会    〜東近江市で、新しい挑戦を〜    経営的には黒字であるにもかかわらず、後継者がいないために廃業を考えている経営者と直接相談できます。   日時=11月9日(金)13:00〜20:00、11月10日(土)10:00〜17:00   場所=TKP東京駅セントラルカンファレンスセンターホール11A(東京都中央区八重洲1-8-16新槇町ビル11階)   内容=出店事業者ごとにPRブースを設け、事業承継相談会を行うほか、移住定住相談会なども開催します。  ・「ここ滋賀」で4日間!!「ものづくり展」を開催    〜東近江市の「おいしい、素敵」をまるごと届ける〜    滋賀県の情報発信拠点「ここ滋賀」の2階レストランで、東近江市の食材や器を使った期間限定のランチやディナーが楽しめます。   11日(日)には「ここ滋賀」に隣接する公開空地で、東近江市の魅力を感じることができる体験ブースや飲食ブースを集めた「三方よしマルシェ」を開催します。1階のイベントエリアでは、東近江市のものづくり展を開催します。   日時=11月9日(金)〜11日(日)10:00〜20:00、11月12日(月)10:00〜17:00   場所=ここ滋賀(東京都中央区日本橋2-7-1)   内容=ランチでは永源寺こんにゃくを使用したパスタ料理や東近江市のデザートを、ディナーでは近江牛や地場産の野菜を使ったすき焼きを提供します。   問=観光物産課 電話=0748-24-5662 IP=050-5801-5662 ファクス=0748-23-8292