■記号の説明・・・問=問合せ IP=IP電話 FAX=ファクス ■特集  発明に挑戦 目指せ!未来の西堀榮三郎   多方面で活躍した西堀榮三郎。子どもたちが、彼の足跡から学び、自主性や創造性を育む西堀榮三郎記念探検の殿堂の取組を紹介します。 ●西堀榮三郎ってどんな人?  本市出身の両親を持つ西堀榮三郎は、第一次南極地域観測隊の越冬隊長を務めた人物として知られています。探検や登山のほか、技術者として製品開発に取り組み、全国の工場を回って品質管理の普及に貢献するなど、さまざまな分野で活躍しました。 ●西堀榮三郎記念探検の殿堂ってどんなところ?  湖東地区にある西堀榮三郎記念探検の殿堂は、西堀の「パイオニア精神」と「創意工夫の心」を次代を担う若者に伝え、青少年の探究心を育てることを目的とした施設です。  西堀は、幼少期から晩年に至るまでさまざまなことに興味を持ち、新しい考え方や技術を柔軟に取り入れました。それを物語るエピソードの一つに、「ネパール語の翻訳プログラムの製作」があります。これは、80歳を過ぎての挑戦でしたが、ネパールの発展の役に立ちたいという気持ちと、「できるか」とためらう前に「できる」と信じて言い切る行動力が実現に向けた原動力の一つになりました。こうした西堀の積極的な姿勢を「西堀イズム(精神)」と呼び、その精神に基づくイベントや講座を企画しています。 ●地域で育てる子どもたちの自主性・創造性 多様な専門知識が一体となって取り組むプログラミング講座※市民や地元企業が得意とする分野をいかした多様なメニューを募集中です。 ●  平成18年に始まったプログラミング講座「科学探検隊ココロボ」をはじめ、市民からの新たな提案を取り入れて事業化したり、企業と協働したりするなど、運営内容や子どもへのアプローチの方法を考えながら新たな講座づくりに挑戦しています。 ●西堀榮三郎記念探検の殿堂  プログラミングをツールとして使いこなし、新しいものを生み出した西堀にならい、自主性と創造性を育む活動として始まったココロボ。その一期生は現在30歳前になり、開発分野で活躍する人もいます。ユーザーの育成ではなく、未来の開発者を育てたいという当館の思いがその頼もしい姿に現れています。 ●市民  自律型ロボットのプログラミングに加えてMESH※や3Dプリンターの活用方法を紹介する講座を通して、世の中にはないおもしろい物や身の回りで役に立つ工夫を自ら楽しんで考える子どもたちが増えてくれることを願っています。 科学探検隊ココロボ活動講師 早苗惠造さん(昭和町) ※「Make、Experience、SHare」の略で、作り、体験し、共有するという意味。7種類の「MESHブロック」機能をプログラミングで組み合わせることで、さまざまなアイデアを形にするツール ●地元企業  探検の殿堂とのコラボレーションは、地域の子どもたちに合った教育ができ、サポート担当の従業員も子どもたちとの対話から新たな気付きを得ることでモチベーションアップにつながると考えています。  講座に参加した子どもたちが理科や科学、ものづくりへの興味や関心を深めてもらえれば、嬉しく思います。 株式会社村田製作所八日市事業所 サポート担当の皆さん ●未来の西堀を目指すために  西堀榮三郎が挑戦と創意工夫を続けることができたのは、それが彼にとっての「探検」だったからです。探検と聞くと、チャレンジ精神にあふれた人が挑むものとイメージされがちですが、探検は「探り検べること」です。  一人一人が「知らないことを探り検べる」ために、おそれず挑戦することや試行錯誤することは、何においても大切なことです。色んなことにチャレンジした経験を積む中で自主性や創造性が育ちます。  当館の開館以来30年間という歴史の中では、新しく始めた活動や終了した活動もありますが、一つとして同じ活動はありません。これからも引き続き、市民の皆さんや地元企業とともにフィールドワークや実験・工作、プログラミングなど、皆さんの未知であり興味に触れる活動を一緒に考え提供することで、おそれずチャレンジするという「西堀イズム」を体現する人材を育てていきます。 問合せ 西堀榮三郎記念探検の殿堂 IP電話 050‐5802‐2291 ファクス 0749‐45‐3556 ■プログラミング講座の紹介 ●Ozobotでプログラミング体験 ・手のひらサイズの小型ロボット「Ozobot」を使ったプログラミングの講座  手書きの線に沿って走る小型ロボットに、シールを使ったカラーコードで命令をしたり、タブレットを使ってプログラミングをしたりします。 ●MESHを使って君も天才発明家になろう! ・市内の小学校に導入しているプログラミングツールを使った講座  温度や明るさをセンサーで感知するMESHブロックを文房具や掃除用具などの身近なアイテムと組み合わせてプログラミングすることで、発明にチャレンジします。 ●3Dデザインにチャレンジ ・3Dデザインソフトの使い方を学び、プリンターで実際にプリントができる講座  図形を組み合わせる順番を間違えると、思い通りの形になりません。完成までの手順を考えながら、何度もやり直してデザインを完成させます。 ●iPadで音楽作り ・楽器を使わないDTM(デスクトップミュージック)という作曲方法の体験をする講座  楽譜が読めなくても簡単なリズムが作れ、そのリズムにアプリ内のメロディを組み合わせてオリジナルの音楽を作ることができます。 ●科学探検隊ココロボ ・車型ロボット「e-Gadget」を使ったプログラミング講座  ロボットにはタッチセンサーやボールセンサーが搭載されており、サッカー競技のプログラムを作ることができます。ロボットにさせたい動きをどのようにプログラミングすればいいのか、トライ・アンド・エラーを楽しみます。 ●Check 世界を目指せる科学探検隊ココロボ  科学探検隊ココロボは、ロボカップジュニアという19歳以下の人に参加資格がある全国的・世界的な競技大会に即した内容で行っています。東近江ノード大会、京滋奈ブロック大会、日本大会と勝ち進むことができ、日本大会まで勝ち進むチームを3年連続で輩出しています。昨年度に日本大会に出場したチームは競技順位9位。平成25年度には、科学探検隊ココロボの卒業生が世界大会にも出場しています。 ■体験してみませんか?  探検の殿堂では、手軽に体験できるメニューを用意しています。開館時間内であれば随時受付していますので、ぜひ体験してください。事前申込みは不要です。 ※ほかのイベントを開催しているときは受付できないため、体験を希望する人は事前に問い合わせてください。 ●車型ロボットe-Gadget体験 費用:300円(30分) 対象:小学3年生以上 ●小さなロボットOzobot体験 費用:300円(30分) 対象:小学1年生以上  プログラミング体験以外にも未就学児に楽しんでもらえる工作ワークショップもあります。 ぜひチャレンジしてください。