こだわりと愛情を野菜に注ぐ 中村 豊さん
[2017年5月25日]
ID:7697
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中村 豊さん(北坂町)
上大森町など市内5か所の農地で、安心安全にこだわった野菜を栽培。「ゆたかマンの農園」の愛称で活躍中。
こだわりと愛情を野菜に注ぐ
1年間で約50品種もの野菜を育てる中村さん。消費者と顔が見える関係を大切にしながら、地元のスーパーや直売所、レストランに出荷しているほか、イベントなどでも自ら出店し、丹精込めて育てた野菜を販売しています。
大阪で飲食関係の仕事をしていましたが、野菜好きが講じて「おいしい野菜をつくりたい。」と本市に移り住み農園に勤務し、その後独立されました。
中村さんの野菜作りにはこだわりがたくさん詰まっています。肥料は一切使わず、農薬も使いません。特定の異なる野菜を同じ場所で一緒に育てると病気になりにくいといった特性を見極め、根に栄養を蓄え畑の肥やしとなる作物を植えて連作障害を防ぐなど、畑を自然の作用でコントロールします。
種も購入するのではなく、植えて、種をとって、また植えることを繰り返します。次第に野菜もその土地の環境に合うようになり、「土地の風土に染まった味の野菜になります。」と中村さんは話します。「失敗を繰り返して、学んで、ようやく思ったような野菜ができるようになりました。」熱い話しぶりからその長い道のりの苦労がうかがえます。
顔が見える関係と絆を大切に
中村さんの野菜は、手間と愛情をかけているので、値段は少し高めです。それでも、『子どものために、地元で育った安心安全な野菜を』という思いで野菜を買う親が多いそうです。お店に顔をのぞかせたときには、日ごろ中村さんの野菜を愛用している親子との会話が弾み、子どもたちからは「ゆたかマン、肩車して!」とねだられ困ることも。
地元だからこそ、中村さんだからこそ築ける、顔が見える関係と絆。「皆さんの想いが大きなモチベーションになります。」と話す中村さんの笑顔は、次の未来を見据えています。