日本刀の美しさにひかれ、刀匠となり技と魅力を伝える 北川正忠さん
[2018年6月29日]
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刀剣作家 北川正忠さん
日本刀は世界に誇る鉄の美術品であり、伝統工芸品です。玉鋼(たまはがね)という鉄の塊から刀剣になるまでにはさまざまな工程があり、その工程ひとつひとつが刀の出来栄えにつながります。
刀のもととなる地鉄(じがね)をつくる鍛錬(たんれん)という工程では、鋼の中心部までしっかりと熱を加え繰り返し鍛えることで強靭な鋼を作ります。
北川さんは日本刀の美しさにひかれて、製作技術を身につけようと長野県無形文化財・宮入法廣師匠の下で8年間修業され、平成22年、故郷である東近江市に鍛刀場を開かれました。
また、北川さんは日本美術刀剣保存協会主催の現代刀職展(新作名刀展)で優秀賞や努力賞などを受賞されています。
近江商人博物館が毎年開催する刀剣の魅力を学ぶ講座「刀剣の美 鑑賞のツボ」の講師として、日本刀の歴史、鑑賞の仕方についての説明や鍛刀場で刀剣作りの実演をされています。
「刀を武器としてではなく美術品として、その魅力を多くの人に感じてほしいと思っています。実際に日本刀を見て、触れてもらい、普段お見せできない鍛刀場を見学してもらうことで、地元の皆さんにも刀剣を身近に感じ興味をもってもらうきっかけになれば。」と話す北川さん。
「刀は鎌倉時代、南北朝時代に作られたものが名刀とされています。同じものではなく次をめざし、前よりもよいものを作ることを心がけ、より名刀に近づけることを目指します。」と熱く語ってくださいました。