日本の木造建築の文化を楽しく伝承したい 川村克己さん(今在家町)
[2020年1月31日]
ID:11155
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トントン、カンカン、木づちの小気味よい音に包まれて子どもたちは夢中になって遊んでいます。
子どもたちが夢中になっているものは、川村さんが考案された木のジャングルジム「くむんだー」。
「くむんだー」とは、柱と貫(ぬき)、くさびの3つのスギの部材を組んで、登って、ほどいて遊ぶ木製玩具です。
川村さんは、東近江市で伝統的な構法を継承され、地域の木で家を建築される
明治から続く工務店の3代目。
「くむんだー」考案のきっかけは、家づくり・森づくりのイベントに参加するうちに、
現代の家づくりには無い、そして川村さん自身も大切にされ、「次世代に共有できる、
伝統的な技術で楽しく学び、体験できるものがないだろうか」と思ったことが始まりでした。
そこで、
家づくりそのものを縮小した、わかりやすくシンプルなもの。
誰でも参加できるもの。どこでもできるもの。
家づくりの工夫がわかるもの。
として2011年に誕生したのが木のジャングルジム「くむんだー」です。
その後、川村さんは、『全国「くむんだー」木のジャングルジム協会』を立ち上げ、妻の孝子さん
や従業員の皆さんなどと全国各地で活動を展開されています。
川村さんは、「子どもたちは、夢中になって『くむんだー』で遊んでくれます。
木づちなどを使ったことがない子どもたちも、お互いに使い方を教えあって、
一つのものを作り上げる達成感を味わっています。子どもたちが木に触れる
ことで、周りの大人たちも自然と木のことに関心を持ってくれます」と
「くむんだー」への反応に手ごたえを感じています。
「のびるジャングルジム」「広がるジャングルジム」といった多様な広がりを見せる
「くむんだー」とともに柔軟な発想で川村さんの挑戦は続きます。