○東近江市建設工事の設計変更等に関する取扱要綱
平成21年12月28日
訓令第36号
(目的)
第1条 この訓令は、設計変更及びこれに伴う契約変更の取扱いについて必要な事項を定め、もってこれらの公正化、透明化及び適正な事務処理の統一化を図ることを目的とする。
2 この訓令において「契約変更」とは、設計変更の有無にかかわらず、請負契約の内容を変更することをいう。
(設計変更のできる範囲)
第3条 設計変更のできる範囲は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。
(1) 図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書と実際の工事現場とが一致しない場合
(2) 設計図書に誤謬又は脱漏がある場合(条件を明示する必要がある場合に限る。)で次に掲げるとき。
ア 土質に関する一切の条件の明示がないとき。
イ 地下水位に関する一切の条件の明示がないとき。
ウ 交通整理員についての条件の明示がないとき。
(3) 設計図書の表示が明確でない場合で次に掲げるとき。
ア 土質柱状図は明示されているが、地下水位が不明確なとき。
イ 水替工実施の記載はあるが、作業時又は常時排水等の運転条件等の明示がないとき。
(4) 設計図書に示された自然的又は人為的な施工条件と実際の現場が一致しない場合で次に掲げるとき。
ア 土質が現地条件と一致しないとき。
イ 地下水位が現地条件と一致しないとき。
ウ 交通整理員の人数等が規制図と一致しないとき。
(5) 工事を中止する場合(請負者の責に帰することができない事由により工事目的物等に損害を生じ、又は工事現場の状態が変動したため、請負者が工事を施工できないと認められる場合に限る。)で次に掲げるとき。
ア 設計図書に工事着工期日が定められた場合であって、その期日に請負者の責によらず施工できないとき。
イ 警察、河川又は鉄道管理者等の管理者間協議が未了のとき。
ウ 管理者間協議の結果、施工できない期間が設定されたとき。
エ 地元調整等請負者の責によらない何らかの障害が生じたとき。
オ 地中障害物の発見等予見できない事態が発生したとき。
(6) 請負者が行うべき設計図書の照査の範囲を超える場合で次に掲げるとき。この場合において、適正な設計図書に基づく数量の算出及び完成図については、請負者の費用負担によるものとする。
ア 現地測量の結果、横断図を新たに作成する必要があるとき又は縦断計画の見直しを伴う横断図の再作成が必要なとき。
イ 施工の段階で判明した推定岩盤線の変更に伴う横断図の再作成が必要なとき(当初横断図の推定岩盤線の変更は、設計図書の照査に含むものとする。)。
ウ 現地測量の結果、排水路計画を新たに作成する必要があるとき又は土工の縦横断計画の見直しが必要なとき。
エ 構造物の位置、計画高さ又は延長が変更となり、構造計算の再計算が必要なとき。
オ 構造物の載荷高さが変更となり、構造計算の再計算が必要なとき。
カ 現地測量の結果、構造物のタイプが変更となるものの標準設計で修正が可能なとき。
キ 構造物の構造計算の計算結果が設計図と違う場合の構造計算の再計算及び図面作成が必要なとき。
ク 基礎杭が試験杭等により変更となる場合の構造計算及び図面作成が必要なとき。
ケ 土留め等構造計算において現地条件又は施工条件が異なる場合の構造計算及び図面作成が必要なとき。
コ 設計要領、各種示方書等との対比設計が必要なとき。
サ 構造物の応力計算書の計算入力条件の確認又は構造物の応力計算を伴う照査が必要なとき。
シ 設計根拠までさかのぼる見直し又は必要とする工費の算出が必要なとき。
ス 舗装修繕工事の縦横断設計の修正を行うとき(当初の設計図書において縦横断図面が示されているときに限る。また、設計図書で縦横断図が示されておらず、土木工事共通仕様書等に該当し、縦横断設計を行うものは設計照査に含むものとする。)。
(7) 自然現象による災害その他不可抗力等により工事を設計図書どおり施工することができないと認められるとき。
(8) 新工法の採用その他の理由により工法を変更するとき。
(9) 他事業に起因する事由、関係法令の改正等により設計条件の変更が必要であると認められるとき。
(10) 工事を設計書どおり施工することが自然環境の適正な保全を妨げる等の事由があり、かつ、公益上も変更の必要があると認められるとき。
(11) 賃金又は物価の著しい変動により変更の必要があると認められるとき。
(12) その他発注時において予期することのできない特別な事態が生じ、変更の必要があると認められるとき。
(変更理由の記載要領)
第4条 設計変更の理由は、次の順序に箇条書きにて明瞭簡潔に記載するものとする。
(1) 大きい構造の変更理由及び処置
(2) 大きい数量の変更理由及び処置
(3) 工事量の増減等による工期延期等の理由
(4) 現地精査、現地取合い等による理由
(設計変更の手続)
第5条 設計変更は、発注時点で予測又は確認することができない事由により行うものであり、真にやむを得ない場合において、次の手続により適切に行うものとする。この場合において、累積増減見込額が第7項に規定する額の範囲内にあるということで、安易な設計変更を行うことのないよう十分留意するものとする。
2 監督職員は、設計変更の生じた都度、当該設計変更の内容を掌握し、予算との調整内で処理できることを確認しなければならない。
3 監督職員は、設計変更の必要が生じた場合は、請負者の意見を聴き、現場を十分調査した上で、その理由、規模、影響範囲等重要度に応じて、グループリーダー又はそれ以上の上司と速やかに事前協議を行うものとする。
4 監督職員は、原則として、当該設計変更の内容を協議書(様式第1号)に整理し、事前に当該工事の東近江市事務決裁規程(平成17年東近江市訓令第8号。以下「事務決裁規程」という。)に規定する決裁者の承認を得た上で、協議書に記載した設計変更協議書(案)により現場代理人と設計変更の詳細な協議を設計変更協議書(様式第2号)により行うものとする。この場合において、変更金額の算定に時間を要する場合は、協議書起案時点での増減額は概算によるものとし、変更協議が遅れることのないよう留意するものとする。
5 設計変更は、次に掲げるところによりその内容が重要なもの(以下「重要な設計変更」という。)とその内容が軽微なもの(以下「軽微な設計変更」という。)に区分する。
(1) 重要な設計変更 主たる工作物等の構造、工法、位置、断面等の変更又は新たな工種の追加等で重要なもの及び設計変更に係る金額が別に定める設計変更率・限度額による変更決裁・協議決裁権者の区分表(以下「区分表」という。)の15パーセントライン以上30パーセント未満のもの
(2) 軽微な設計変更 重要な設計変更以外で、次のいずれかに該当し、かつ、設計変更に係る金額が別に定める区分表の15パーセントライン未満のもの
ア 精査の結果による現地に即応した簡単な施設の変更
イ 工法に変更なく、土質区分の変更及びこれに伴う法長等の変更
ウ 簡易な構造物の部分的な寸法又は延長の変更
エ 主たる構造物に付随する施設の工事長、位置及び形状の変更
オ 指定仮設の変更で工事に重大な影響を及ぼさないもの
カ 採取土、捨土等の指定箇所の変更
6 重要な設計変更の手続は、協議書により事務決裁規程に規定する協議決裁権者との事前協議を行い、承認を得た上で協議書に記載した設計変更協議書(案)により現場代理人と設計変更の詳細な協議を設計変更協議書により行った後、直ちに変更設計書を作成し、契約変更を行うものとする。ただし、東近江市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例(平成17年東近江市条例第65号)第2条に該当する工事(以下「議会議決案件」という。)について、累積増減見込額が別に定める金額未満であるときは、事務決裁規程に規定する協議決裁権者との事前協議を行い、承認を得た上で協議書に記載した設計変更協議書(案)により現場代理人と設計変更の詳細な協議を設計変更協議書で行うことで、変更設計書の作成等を工期の末(債務負担行為に基づく工事にあっては、各会計年度の末又は工期の末。第8条において同じ。)までに行うことができるもの(以下「協議書による処理でも可」という。)とする。
(1) 当初設計金額2,000万円未満の工事 累積増減見込額が300万円未満かつ30パーセント未満であるときは、事務決裁規程に規定する決裁者を協議決裁権者とし、協議書による処理でも可とする。
(2) 当初設計金額2,000万円以上1億円未満の工事 累積増減見込額が当初設計金額の15パーセント未満であるときは、事務決裁規程に規定する決裁者を協議決裁権者とし、協議書による処理でも可とする。
(3) 当初設計金額1億円以上1億5,000万円未満の工事 累積増減見込額が1,500万円未満であるときは、事務決裁規程に規定する決裁者を協議決裁権者とし、協議書による処理でも可とする。
(4) 議会議決案件の工事 累積増減見込額が別に定める金額未満であるときは、事務決裁規程に規定する決裁者を協議決裁権者とし、協議書による処理でも可とする。
8 第6項の規定による契約変更を経たもので、その後に生じた軽微な設計変更は、担当部長の判断により、協議書による処理でも可とする。
9 議会議決案件についての前3項の規定の適用については、協議書により契約検査課長の合議を経て総務部長と協議するものとする。
10 重要な設計変更及び当初の設計計画から、真にやむを得ず施工区間、新たな工種の追加変更等を行おうとする場合は、協議書により担当課長の決裁を得て財政課長と事前協議するものとする。
(1) 現地の状況等から、事前に承認を得ることが困難である緊急を要する場合
(2) 軽微な設計変更のうち、次に掲げる些細な内容の変更が生じた場合
ア 精査の結果による現地に即応した簡単な施設及び数量の変更
イ 簡単な構造物の部分的な寸法、延長等の変更
ウ その他局部的な些細な内容変更
(契約変更のできる範囲)
第7条 契約変更のできる範囲は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。
(1) 累積増額見込額が当初契約金額の30パーセント以内の場合(分離して発注することが妥当な場合を除く。)
(2) 累積増加見込額が当初契約金額の30パーセントを超える場合において変更の内容を分離して発注することが著しく不合理であるとき。
(3) 設計変更により減額する場合
2 次の各号のいずれかに該当する場合は、契約変更の対象としない。
(1) 文書による指示票又は協議書がないとき(設計数値以上の出来形を含む。)。
(2) 設計図書に条件明示のない事項において、発注者と協議を行わずに請負者が独自に判断して施工を実施したとき。
(3) 発注者と協議し、又は承諾願いを提出している場合において、設計変更協議書による協議がない時点で請負者が施工したとき。
(4) 多少の数量の変更で、設計表示単位に満たないとき。
(5) 任意施工として内訳、工法、数量等を問わない仮設工等で、施工条件が変わらないとき(任意については、その仮設、施工方法の一切の手段の選択は請負者が自らの責任で行うものであって、その仮設、施工方法に変更があっても原則として設計変更の対象としない。)。
(契約変更の手続)
第8条 設計変更に伴う契約変更の手続は、その必要が生じた場合に遅滞なく行うものとする。ただし、第5条第6項のただし書き及び第7項各号又は第8項に該当するものは、工期の末までに行うことができるものとする。
附則
(施行期日)
1 この訓令は、平成22年1月1日から施行する。
(経過措置)
2 この訓令の施行の際現に契約を締結している建設工事等に係る設計変更又は契約変更の取扱いについては、なお従前の例による。